前のクルマに付いていた機器は再利用できそうな可能性のあるものはすべて外しておいたんだけど、その中にバックカメラがある。
新しいN-BOXには最初からバックカメラが据え付けられていて新たに取り付ける必要はないんだけど、その外しておいたバックカメラを前方に付けてみたい
前のクルマについていたバックカメラをN-BOX(JF3)のフロントカメラとして再利用してみる
作業順序
ざっと整理してみると以下のような手順で作業を行ったので参考にされたい。
- カメラの位置や配線等行う前にまずは接続してみてちゃんとカメラが画像を捉えてカーナビ画面に映るか確認しておく
- カメラの位置をだいたいで決めて仮固定する
- カメラから配線を伸ばしていきフェンダー付近まで仮固定で敷設する
- フェンダー部に配線を通す
- カメラからの配線とフェンダーを通した配線を接続する
- ドアヒンジ部で見えている配線をすべてドアエッジモールの内側へ潜らせる
- グローブボックス下あたりからナビ後ろへ配線を通す
- ナビと接続する
- もう一度ここでカメラ画像がナビに映るか確認する
- ボンネット内の配線を固定する
- ドアヒンジ付近からグローブボックス下の配線を整理する
- カーナビを戻す
敷設工事詳細
カメラ位置決め
▼カメラの位置を仮決めしたところ。
カメラ本体は正面グリルのどこかに取り付けるがN-BOX(JF3)の場合、両面テープで貼れる余地はほとんどない。貼れるとしても表面の平坦なバンパーなどに貼ると目立ちすぎてみっともない。
よって樹脂グリルの片隅にインシュロックタイで適当に固定するのがベターと考える。
エンジンルーム内仮配線
▼カメラの線を上に上げてなるべくラジエーター配管から離れて線を敷いてみたところ。
それとカメラからのリード線は赤と黒のコネクター部分までの3〜40cm程度なのでフェンダーから伸ばした線の先端コネクターと接続もしている。
最終的にはインシュロックタイでキツすぎず緩すぎず固定する。キツすぎるとボンネット内部の熱でリード線の被覆が痛む危険があり、緩すぎると摺動部と干渉するかまたは異音発生または接続部が緩むなどのリスクがある。
エンジンルーム内の配線はあまりラジエーターに近づけすぎないように注意だけどこれで大丈夫か多少不安。
フェンダーへの配線通し
▼左フェンダーの上部にワイパーブレードのステンレス棒を挿して通してみたところ。隙間があるのでここからスルッと通せる。
ただしあまり太いものは通せずRCA端子(Φ10mm前後)ぐらいが限界。
▼左フェンダーからドアエッジモール部分へケーブルを引き込む。
実際の作業はエンジンルーム内でカメラケーブルと接続できるタイプなので、ドアヒンジ側からエンジンルーム側へ配線を流し通した。
ドアエッジモールを一旦外してフレームとモールの間に通すことを忘れずに。
余談だがこのカメラのリード線があまりに細く、ギボシを取り付けるのは大変だった。ここはギボシではなく可能ならはんだ付けまたはCE型接続端子を用いるのが良いかもしれない。
上の写真ではちゃんとついているように見えるが、このあと配線がちぎれてしまい結局最後は手持ちの▼こんなようなCE型接続端子でギボシもろともカシメてようやく接続できた。
カーナビ後ろへの配線
▼そして上写真の端子に接続した先端はいよいよRCA端子と電源端子。
カメラのコード先端はビデオ信号のRCA端子で黄色いやつ。それとリバース信号入力線(今回はカメラ起動の意味)とカメラから伸ばしてきたカメラ電源をエレクトロタップで固定する。
グローブボックス下からナビ後ろまで敷設している写真はない。ワイパーブレードのステンレス棒などを駆使すれば隙間を見つけて通すのはそれほど難しくはない。
▼カメラからの配線をナビ後ろまで引き込んだところ。
N-BOX(JF3)はナビ左側裏側は隙間があって比較的通しやすいと思う。そんなにいろいろクルマしらんけど。
接続
▼カーナビに付属していた映像入力端子群の中のフロントカメラの端子(ラベルついてる)にRCAを接続、それとフロントカメラ電源という端子(ラベルついてる)にカメラの電源端子を接続。これでフロントカメラモードになったときだけカメラの電源が入る。
ここまでやったところで一度動作確認しておくと万一動かなかったときの機会損失が最小限で済むはず。
自分は端折ってしまったが大丈夫だった。
配線仕上げ
▼カメラ本付けしてインシュロックタイの余分を切り落とす前の状態。
本当は黒いインシュロックタイで結びたいところだが白いのしかなかったのでこれで当面がまん。おそらくすぐ変色してそれほど目立たなくなるはず。
▼エンジンルーム内の配線仕上げ。
実は線が微妙にぎりぎり(ギボシ接続したところを車内にとどめたい)で最短距離に敷設したいところだけどエンジンルーム内メンテナンス性を良くするためにできるだけ角に沿わせる。
▼フェンダー→ドアヒンジ→エッジモール部分を仕上げる。
ドアエッジモールが被っていたところで、ちょうど配線を通したいところ辺りのフレーム板金に凹みっていうか切り込みがある(指が挿している箇所)。配線を通すためにちゃんと考えられているのか不明だけどここを利用させてもらう。
動作確認
▼プレインストールアプリでフロントカメラっていうのがあるからそれを起動すると前方の映像がちゃんと映った。ガイドライン要らんけど消す方法がない。カメラによってはハード的にガイドラインを消したり、鏡像と正像を切り替えたりできる。
▼ちなみに画面の右手には正像・鏡像の切り替えができるボタンがあり、左にはバックカメラと映像を切り替えるボタンがある。
今左のボタンはカメラが上を向いているアイコンなのでフロントカメラで、バックカメラに切り替えるとカメラアイコンが下向きに変わる。
問題
もともと流用したのが以前バックカメラとして使っていたカメラなのでデフォルトで逆転映像(鏡像)の仕様になっているようだ。
そうするとなにが起きるかというと、前方撮影で左右が入れ替わってしまっているとなっていわゆる正像に変えると今度はバックカメラカメラの映像が鏡像ではなく正像になってしまう。
その切替が前後で連動している。ちょっとやっかいだ。本当ならば前は正像、後ろは鏡像で見たいのに。
フロントカメラが鏡像になったままその映像をあてにして前進すると命取りになる可能性があるので参考程度にしかつかえない。
実用性0だな。
配線を少し弄るとハード的に正像・鏡像を設定できるカメラも一般にあるようだが、なぜかうちのはそのリード線が外に出ていなくてすんなり加工できない。
いずれ時間を見て試してみたい。
まとめ
取り付けはひとまず成功して前方もカメラで映し出して見えるようにはなった。
ただ問題のところで指摘したような運用上の問題は残る。
それにフロントカメラといっても実際の使いみちはほとんどなく現行の見え方だと自己満足の域を出ない。本当に実用的なフロントカメラであれば一時停止などで左右から来る歩行者やクルマを的確に捉えられるものだ。
2個カメラを備えて1個ずつ左前、右前に向けて映像合成してナビに映すようにしている人のブログをネットで見かけたがすごい執念だと思う。
自分はそこまでやる根性も財力も時間もないので今回のこれでフロントカメラについては終了とする。